生活保護について
生活保護は、病気やけがなどにより、収入が減ったり無くなったりして生活ができなくなった方を援助する制度です。保護は、厚生労働大臣の定める基準(保護基準)によって最低生活費を計算し、その方の世帯の収入と対比し、不足分を補うものです。
生活保護を受ける前に
生活保護の制度は生活にお困りの方のお手伝いをするための制度です。
そのため生活保護を受ける前に少しでも自分自身の力で生活できるよう努力していただかなくてはなりません。
- ・ 働ける方は、能力に応じて働いてください。
- ・ 資産は活用されていますか?
預貯金や高額な生命保険などはありませんか。また生活保護を受ける場合、基本的に自動車の保有は認められません。活用できる資産は生活のために出来るだけ活用してください。 - ・ 扶養義務者からの援助は受けられませんか?
「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある」と民法に定められています(第877条)。 - ・ 他に利用できる制度はありませんか?
例えば母子家庭の場合、「児童扶養手当」が受けられる場合がありますし、医療費の面では「母子家庭等医療費助成制度」が利用できます。その他の方でも「国民年金」、「厚生年金」などの公的年金や、高額な医療費でお困りの方には「高額療養費助成制度」もあります。生活保護の他に利用できる制度があれば、まずそちらを利用してください。
守ってもらうことは
生活保護を受けることになった方は、保障されている権利がある一方、守らなければならない次のような義務があります。
1 自立して生活がしていけるように、次のような努力をしていただきます。
- ・ 働ける人は、能力に応じて働いていただきます。
- ・ 病気の人は、医師の指導に従って一日も早く治すようにしていただきます。
- ・ 支出の節約を図り、計画的な暮らしを心がけていただきます。(自立の努力をしないでパチンコ店・場外馬券場などへ立ち入らないこと。また、借金をしたり家賃や給食費を滞納することは認められません。)
2 自立して生活がしていけるように、次のような努力をしていただきます。
- ・ 法で認められた要件以外の自動車の保有、または他人名義の自動車の使用は認められません。
- ・ 掛け金の高額な生命保険の加入は認められません。
保護の手続き
申請できるのは本人、その扶養義務者、または同居の親族に限られています(緊急の場合はその限りではありません)。まずは厚生課保護班の窓口までお越しください。担当職員が相談に応じます。
相談の内容については決して外部に漏れることはありません。安心してご相談ください。
申請後、厚生課のケースワーカーが家庭を訪問し、生活保護を受けるための要件が満たされているかなどの必要な調査を行います。保護が受けられるかどうかの決定は後日ご連絡いたします。
保護の種類
生活保護を受けることになった方は、保障されている権利がある一方、守らなければならない次のような義務があります。
- 生活扶助
衣食などでの日常生活の需要を満たすための扶助で、飲食物費、燃料費、移送費などを支給します。 - 教育扶助
義務教育を受けるのに必要な扶助です。 - 住宅扶助
家賃、部屋代、地代などを支払う必要があるときや、補修など住宅を維持する必要があるとき行う扶助です。 - 医療扶助
病気やけがで医療を必要とするとき行う扶助です。 - 出産扶助
出産をするときに行う扶助です。 - 生業扶助
生業に必要な資金、器具や資材を購入するための費用、就労のための支度費などを必要とするときに行う扶助です。 - 葬祭扶助
葬祭を行う必要があるとき行う扶助です。 - 介護扶助
要介護者や要支援者に対し、居宅介護、施設介護などを必要とする時に行う扶助です。
生活保護の金額は次のように決定されます
民間まず厚生労働大臣の定めた基準をもとに、世帯の構成、年令などに応じた最 低限の生活を維持するための基準額が算出されます。この基準額から働いて 得た収入、資産を活用して得た収入、公的制度によって得た給付金や扶養義 務者からの援助金などを差し引いて不足した額が生活保護費として支給されます。